いぬぼくの2巻、というか8話を繰り返し読んでいて次巻へ進めない。もう最終回ですかというよりなんかもう世界終わってもいい気分。まあ「本当の自分」とやらには懐疑的なのでそこで引っ掛かりを覚えているような状態ではあるのですけど。

(...)男がネット上で女を騙ったところでそこに現れるのは女を騙っている彼の姿でしかない(無論この場合相手がそれを信じているかどうかは関係ない)。約言するにどんなにポーズを決めようとも客はそのポーズまでを含めた全体を見てしまうのであり、従ってネットでの嘘はバレるバレない以前にそもそも吐くこと自体が不可能だとさえ言えるだろう。勿論それは倫理的にシビアな意味ではなく、自分という人間が他人には自分で思っているのとはまるで違った姿で見えているという単純な現実に過ぎないのだが、まあそれはそれで十分シビアだが、ともあれ誤魔化しが効かないという事だけは確かだ。(アシュタサポテ)


 貴方が錯覚だと思ったそれでさえも本当の自分じゃないんですか、或いは本当の自分こそが錯覚でないと誰に言えるのでしょうか、とか。僕は嘘を吐いていた双熾も嬉しくて愛おしいんですよ。


 タイトルに幼なじみが入っていたから買った。は流石に本当だとしても幼馴染の雪乃よりイリーナの方が可愛いから困った。性格良いしシナリオ恵まれてるし巨乳だし隙が無い。雪乃は「幼馴染が突然大統領になった」という設定にだけ頼りっぱなしで幼馴染としての描写が足りなかった気がしなくもない。まあ基本バカゲーだからいいけど。雪乃の触覚とすら言えるほど自己主張の激しいアホ毛は「実は宇宙人の子孫で世代を跨ぐに従って触覚が退化しただの髪の一部と化した」なんていう伏線かとも思ったけれど特にそんなことはありませんでした。残念。残念?


 バカな設定にバカなテキストにバカなキャラクターで緩くエロゲを楽しめるゲーム。シナリオが全員設定に引っ張られすぎたのは勿体なかったけど、まあ基本バカゲーだからいいです。でも流石にロリ宇宙人とヨーゼフが4回続くと飽きるよ? あとは、そう、幼馴染とタイトルに付けることでいつもより売り上げが上がり、今後幼馴染を重要視してくれるようになれば、僕は思い残すことはない。アイラヴ幼馴染。


 アトリエシリーズはマリーとユーディーあたりしかやったことなく久々のアトリエだったんですがそうですねえ、『ロロナのアトリエ』を10点満点で評価するとしたら昔と変わらぬ錬金システムの楽しさで6点、ロードの読み込みの長さで-2点、ロロナの可愛さが200万点で合計2000004点です。ロロナが可愛すぎて生きるのが辛い。ロロナを見ているだけで世の中の全てを許せる。眼鏡っ子を忌み嫌う僕がアストリッド先生を憎悪できないのは僕の視点がアストリッド先生のそれと同じだからだと思う。ロロナを可愛がりたい、ロロナを虐めたい、ロロナの泣き顔を見たい。全部! 全部! 全部! その魂が同一だから、僕はアストリッド先生を憎めない。アストリッド先生は、僕だ。僕なんだ。

428 ~封鎖された渋谷で~
スパイク (2009-09-03)
売り上げランキング: 200


 まあ順当に面白かったです。それ以上あまり言うこともない。強いて言えばそこらのエロゲ以下のメッセージスキップ機能はどうにかしてほしかったですが寧ろこうやってすぐにエロゲを話に持ち出してくる癖をどうにかした方がいいのかも知れませんね。

機動戦士ガンダム戦記
バンダイ (2009-09-03)
売り上げランキング: 198


 ネットワークモードを作った人は爆発してほしい。2種類しかない上に目的の部屋に辿り着くには全く不十分な検索項目、ページを1ページ切り替えるだけで数十秒待たされる遅さ、難易度HARD以上がネットワークでしか選択できないため部屋の9割がソロ部屋。まるで6年前のコンシューマネットワーク事情に戻ったかのようだ。6年前でもここまで酷くないかも知れない。そして6年前と言えば僕が大学生のときだ。雨が降っては大学を休み、春と夏は二ヶ月近い休みを謳歌し、一日中家に引き籠りながらインターネッツに勤しんでいた大学生活。そんな僕も今では週5回も仕事に励んでいる社会人だ。でもこのゲームをプレイすると、あの幸福な夢に生きていた時代を思い出して、辛い。どうしようもなく、辛いんだ。どうして、僕は、働いているんだろう……。



 小さい頃から男子とよく遊んでいた浅尾さんはそのことで女子から変にハブられてしまい女子の友達ができず、その後も友達の作り方がわからないまま男女ともに友達0の高校生活を送っていました。そんな彼女にある日倉田くんが話しかけます。というお話。不器用な女の子って、いいよね。僕はこれを「友達がいない自分が救われる」と「不器用で孤独な女の子を助ける」と2つの視点で楽しみました。だってどちらも感じ入ってしまうんですもの。僕が浅尾さんなら倉田くん達の存在は涙が出るほど嬉しいだろうし僕が倉田くんなら浅尾さんみたいな女の子は放っておけない。どちらの側からしてもお互いの存在が気になってしまう関係。でも「救われる/助ける」なんて言葉を使いましたけど描写に傲慢さはなく、ただ自然と仲良くなっていく浅尾さんと倉田くん、そして東と犬、4人の姿がとても心地良かったです。間の取り方も好み。


「理由は上手く言えないけど、私男子も女子も苦手なの」
「だから友達がいないのね、だめね」


 あーもう可愛いなバカ野郎! 最早男子も女子も共に接し方がわからなくなってしまっている浅尾さん。でも倉田くんは言います。


「一人で全部持つのは重いでしょ」
「俺も一緒に持ってあげる」


 見た目も心もイケメンってずるい。こうやって倉田くんは浅尾さんをどんどんと解きほぐしていきます。僕はこのまま4人だけで楽しくやっていてもいいと思ってますけど、女の子の友達も欲しい浅尾さんの世界は広がっていくのでしょう。倉田くん達以外とでも上手くやっていけるようになるときは寂しさも覚えるかも知れません。けれど一人前に育てた娘の結婚式に出るような、ペッシの栄光を見守ろうとするプロシュート兄貴のような、そんな気持ちで見送ってあげたい。そう思います。